中小・中堅企業と大企業のための「会社法基礎講座」

大企業とは別に中小企業・中堅企業のための会社法基礎講座の必要性

Q1.なぜ大企業とは別に中小企業・中堅企業のための会社法の講座が必要ですか?

日本の会社法の多くは証券取引所等に上場されている公開企業を中心に法整備がされています。
しかし、圧倒的多数の日本の会社は会社の全株式について株式を譲渡するときは取締役会の承認を得なければならないという譲渡制限条項を設けています。

このような会社を「閉鎖型タイプの会社」と言い、譲渡制限のない会社を「公開会社」と言います。
大企業の子会社、合弁会社もその多くは閉鎖型タイプの会社ですので、会社法中閉鎖型タイプの会社は極めて重要で中心的な領域を占めています。
閉鎖型タイプの会社では多くのことを簡略化できます。

大企業とは別にこれらの中小企業・中堅企業にとりわかりやすく法制度を説明する必要があります。

中小企業基本法と中小企業

Q2.中小企業は国の施策の対象としての区別ですか。会社法では中小企業をどのように定義していますか?

中小企業基本法は国の施策の対象とする中小企業者をおおむね次に掲げるものと定義しています(2条1項)。

(1)製造業、建設業、運輸業等

資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人

(2)卸売業

資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

(3)サービス業

資本金の額又は出資の総額が5000万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

(4)小売業

資本金の額又は出資の総額が5000万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人

【小規模事業者】
同法は「この法律において『小規模事業者』とはおおむね常時使用する従業員の数が20人(商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む者については5人)以下の事業者をいう」としています。(2条5項)
中小企業基本法は国の施策の対象としてのおおむねの区別をしたもので、会社法には適用がありません。会社法上には中小企業という定義はありません。

会社法上の公開会社・大会社の定義

Q3.公開会社や大企業について会社法はどのように定義していますか?

(1)公開会社と閉鎖型の会社

会社法は公開会社について次のように定義しています。

公開会社(2条5号) その発行する全部又は一部の株式の内容として当該株式の取得について株式会社の承認を要する旨の定款の定めを設けていない株式会社をいう。

公開会社とは、株式の全部だけでなく一部でも譲渡承認を必要としない株式のある会社です。
その反対概念として、全ての株式について譲渡制限のある会社が「閉鎖型の会社」ということになります。

(2)大企業と大企業でない会社

会社法は大会社について次のように定義しています。

 大会社(2条6号)
次に掲げる要件のいずれかに該当する株式会社をいう。
イ 最終事業年度に係る貸借対照表上に資本金として計上した額が5億円以上であること。
ロ 最終事業年度に係る貸借対照表上の負債の部に計上した額の合計額が5億円以上であること。

この定義にあてはまらない会社が「大会社でない会社」ということになります。

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