視覚障害の中途発症した労働者に関し、休職期間満了後の自動退職の効力が争われた事案

(第一興商(本訴)事件、東京地裁H24/12/25判決)(労働判例1068号)

事案
カラオケルームなどを運営しており約1500人もの従業員を擁している会社の正社員である原告が、ストレスの蓄積で視覚障害を発症したとして休職となり、休職期間中に視覚障害者補助具の活用などについての職業訓練を受け、これらの補助具などを活用すれば十分職務遂行が可能であると主張したにもかかわらず、会社が休職事由の消滅を認めず、休職期間満了による自動退職を告げてきたためその退職取扱いの無効を争った事案。

選択した手続き
仮処分の裁判→本裁判(通常の裁判)

判決の要旨
会社が本休職命令を発令したこと自体は、違法無効とは言えない。
休職事由の消滅についての立証責任は労働者側にあるとしつつ、労働者側で配置可能性のある特定の業務について就労が可能であることを立証した場合には、企業側からの反証がない限り、休職事由消滅が推定されるとした。
結論として、休職期間満了時において、事務職としての通常の業務の遂行が可能と推認されるとして、休職事由の消滅を認め、本件自動退職は効力は生じていないとした。
なお、原告は、本件視覚障害の発症はパワハラなどのストレスの蓄積によるものであるから業務起因性が認められるべきだと主張したが、この主張は認められなかった。

銀座通り法律事務所では、個人・法人を問わず法律相談を受け付けています。

初めての方もお気軽にお問い合わせ下さい。