職場うつの主因は環境!退職勧奨とうつ

うつ状態に陥る可能性は誰にでもある

かつてうつ病の原因として精神医学会で遺伝的な要素や個人の性格・器質が強調された時期がありました。
結局これという決め手が見つからず遺伝や個人因子説は今では影がうすくなっています。

職場でうつになった人たちをサポートした私たち弁護団の経験から、うつ病あるいはうつ状態は誰にでも陥る可能性があるということを益々実感しています。
うつの主犯は個人因子ではなくその人をとりまく環境にあるというのが私たちの経験からの結論です。
勿論環境の変化を生真面目に受け止めるか(真面目タイプ)、環境の変化を受け流すか(「ケセラケセラタイプ」)によって環境の変化によって受ける本人の変化に違いがあります。

しかし、職場環境が現実に変化している場合にケセラケセラタイプは問題を単に先送りしているだけであって変化と正面から向き合っていないだけです。
いくら受け流していても職場環境の変化は迫ってきており、向き合うのが遅れれば遅れるほどにっちもさっちも行かなくなってやがて退職・解雇という最悪の事態をむかえるということになりかねません。

職場環境の変化にすみやかに向きあうことは大切であり、自分が真面目タイプで生真面目人間であることを臆する必要は毛頭ありません。真面目タイプは誇るべき資質です。

退職勧奨とうつ状態

退職勧奨という強い環境変化因子を受けるとほとんどの人がうつ状態になります。その理由は次の通りです。

(1) 自己の存在の全面否定

自分がその組織(企業)に有用と思って働いていたのに、ある日突然キミはいらないと宣告された。自分という全存在を否定されたような絶望感に陥る。

(2) 生活不安、将来不安

退職勧奨を受けても転職市場が一般化していない日本の労働市場で、新しい働き口を見つけるのは容易ではありません。明日からどうしようという生活不安、将来不安が一気に浮上してきます。

(3) 職場の体面と家族

退職勧奨を受けると次第に社内の同僚、後輩の目が気になってきます。家に帰って家族に退職をどう話をするかとそれも気を重くさせます。

退職勧奨を受けてもうつ状態にならない人は、もともとその組織(企業)や仕事のプライオリティがその人にとって高くなかった場合ぐらいでしょう。それは例外中の例外です。

働くまちの環境の違いに注意

私は退職勧奨を受けた人の代理人として企業と話し合いをもつことが少なくありません。

神谷町、六本木、虎ノ門の高層ビルの企業を訪れたとき、ビルそのものに息苦しさを感じることが少なくありません。
オフィス棟は独立しており、セキュリティで立ち入りも自由ではありません。
お昼を食べると言ってもビルの地下のレストランで手短に終わらせるか、弁当を買うかでしのいでいます。千葉県幕張に行ったときも、この人工的な街に息苦しさを感じました。

そんなところから銀座にもどるとほっとします。
銀座は決して高級なお店ばかりではありません。高級な店もあれば庶民的な店もあり雑居しています。ユニクロなどの進出で銀座は庶民のまち、若者のまちに変化しつつあります。
どこの店でも解放され出入り自由です。

銀座には大きなオフィス棟がありませんので銀座は雑居ビルがほとんどです。
効率を優先させ、セキュリティを徹底させたオフィス棟は、働く建物もうつの原因の一つになることを企業経営者は認識する必要があると思います。

銀座通り法律事務所では、個人・法人を問わず法律相談を受け付けています。

初めての方もお気軽にお問い合わせ下さい。