離婚・遺産分割など【法律情報:家事事件1】

裁判所は一般の人でも利用しやすいように家事事件Q&Aを作成し公表しています。

以下は、裁判所HPで公表された離婚・遺産分割等に関するQ&Aを引用してご説明させていただきます。

夫婦に関する問題(離婚、円満調整、内縁関係調整)

夫婦関係調整調停とは【概要】

夫婦関係が上手く行かなくなった場合に、利用する家庭裁判所での調停手続きには大別して二つの類型があり、その一つが、いわゆる「離婚調停」と言われるもので、夫婦関係が悪化し、離婚をしたいが離婚について当事者間で話合いをしてもまとまらない場合や、離婚の話合い自体ができない場合に利用する手続きです。
この調停手続きでは、当事者双方から事情を聴き、離婚するかどうか、離婚するとなった場合に未成年の子の親権者をいずれの親にするか、子と同居していない方の親と子との面会交流をどのようにするか、子の養育費など、子の養育に関する事項について、さらには、財産分与(婚姻中に築いた財産の分け方)、年金分割、慰謝料等の夫婦の財産に関する事項についてもこの手続の中で話し合うことができます。
話合いがまとまらず、調停が不成立で終わった場合で、なお離婚を求めたいというときには、改めて、離婚訴訟を提起する必要があります。
もう一つの類型として、いわゆる「円満調停」と言われるもので、夫婦関係を円満に戻すことを求めるための調停手続があります。
もっとも、夫婦関係調整調停の手続は、離婚を求めるか、円満な関係を回復することを求めるかについて決まっていなければ利用できないものではなく、気持ちを決めかねている場合でも利用することができます。

(家庭の法と裁判 151頁~)

申立書の作成

夫婦関係調整調停を申し立てるには、家庭裁判所に対して、調停申立書を作成して提出することになります。
家庭裁判所に提出された申立書の写しを調停の相手方に対して、家庭裁判所から送付される扱いとなっています。申立書を記載するに当たっては、このことに留意して記載する必要があります。
申立書の書き方や申立書記載例は裁判所のホームページをご覧下さい。

内縁関係調整調停の申立は裁判所のホームページをご覧下さい。

婚姻費用・子の養育費、面会交渉

婚姻費用の分担請求調停

別居中の夫婦の間で,夫婦や未成熟子の生活費などの婚姻生活を維持するために必要な一切の費用(婚姻費用)の分担について,当事者間の話合いがまとまらない場合や話合いができない場合には,家庭裁判所にこれを定める調停又は審判の申立てをすることができます。調停手続を利用する場合には,婚姻費用の分担調停事件として申立てをします。  調停手続では,夫婦の資産,収入,支出など一切の事情について,当事者双方から事情を聴いたり,必要に応じて資料等を提出してもらうなどして事情をよく把握して,解決案を提示したり,解決のために必要な助言をし,合意を目指し話合いが進められます。
なお,話合いがまとまらず調停が不成立になった場合には自動的に審判手続が開始され,裁判官が,必要な審理を行った上,一切の事情を考慮して,審判をすることになります。

養育費請求調停

子どもを扶養する義務は両親にありますので,両親が離婚した場合であっても,双方がその経済力に応じて子どもの養育費を分担することになります。
養育費について話合いがまとまらない場合や話合いができない場合には,子を監護している親から他方の親に対して,家庭裁判所に調停又は審判の申立てをして,養育費の支払を求めることができます。調停手続を利用する場合には,子の監護に関する処分(養育費)調停事件として申し立てます(離婚調停の申立てに伴って離婚後の養育費について話し合いたい場合は,夫婦関係調整調停(離婚)を利用してください。夫婦が別居中に,子どもの養育費を含む夫婦の生活費の支払について話し合いたい場合は,婚姻費用の分担調停を利用してください。)。
また,一度決まった養育費であってもその後に事情の変更があった場合(再婚した場合や子どもが進学した場合など)には養育費の額の変更を求める調停や審判を申し立てることができます。
調停手続では,養育費がどのくらいかかっているのか,申立人及び相手方の収入がどのくらいあるかなど一切の事情について,当事者双方から事情を聴いたり,必要に応じて資料等を提出してもらうなどして事情をよく把握して,解決案を提示したり,解決のために必要な助言をし,合意を目指し話合いが進められます。
なお,話合いがまとまらず調停が不成立になった場合には自動的に審判手続が開始され,裁判官が,一切の事情を考慮して,審判をすることになります。

養育費・婚姻費用算定表

裁判所は、養育費・婚姻費用算定表を公表しています。

○ この算定表は,東京・大阪の裁判官の共同研究の結果,作成されたものです。
○ 現在,東京・大阪家庭裁判所では,この算定表が,参考資料として,広く活用されています。
○ 使い方は,次のとおりです。
【算定表の使い方】
1 算定表の種類
〈養育費〉
子の人数(1~3人)と年齢(0~14歳と15~19歳の2区分)に応じて表1~9に分かれています。

〈婚姻費用〉
夫婦のみの場合並びに子の人数(1~3人)及び年齢(0~14歳と15~19歳の2区分)に応じて表10~19に分かれています。

2 算定表の使用手順
ア どの表も,縦軸は養育費又は婚姻費用を支払う側(義務者)の年収,横軸は支払を受ける側(権利者:未成年の子がいる場合には,子を引き取って育てている親)の年収を示しています。縦軸の左欄と横軸の下欄の年収は,給与所得者の年収を,縦軸の右欄と横軸の上欄の年収は,自営業者の年収を示しています。

イ この算定表は,あくまで標準的な養育費及び婚姻費用を簡易迅速に算定することを目的としています。最終的な金額については,いろいろな事情を考慮して当事者の合意で自由に定めることができます。しかし,いろいろな事情といっても,通常の範囲のものは標準化するに当たって算定表の金額の幅の中で既に考慮されていますので,この幅を超えるような金額の算定を要するのは,算定表によることが著しく不公平となるような,特別な事情がある場合に限られます。

ウ 詳しくは裁判所ホームページをご覧下さい。>>裁判所HP 養育費・婚姻費用算定表

面会交流調停

面会交流とは,離婚後又は別居中に子どもを養育・監護していない方の親が子どもと面会等を行うことです。
面会交流の具体的な内容や方法については,まずは父母が話し合って決めることになりますが,話合いがまとまらない場合や話合いができない場合には,家庭裁判所に調停又は審判の申立てをして,面会交流に関する取り決めを求めることができます。調停手続を利用する場合には,子の監護に関する処分(面会交流)調停事件として申立てをします。
この手続は,離婚前であっても,両親が別居中で子どもとの面会交流についての話合いがまとまらない場合にも,利用することができます。
子どもとの面会交流は,子どもの健全な成長を助けるようなものである必要があるので,調停手続では,子どもの年齢,性別,性格,就学の有無,生活のリズム,生活環境等を考えて,子どもに精神的な負担をかけることのないように十分配慮して,子どもの意向を尊重した取決めができるように,話合いが進められます。また,面会交流の取決めに際しては,面会等を行う際に父母が注意する必要のある事項について裁判所側から助言したりします。
なお,話合いがまとまらず調停が不成立になった場合には自動的に審判手続が開始され,裁判官が,一切の事情を考慮して,審判をすることになります。

財産分与・年金分割・慰謝料

財産分与請求調停

財産分与とは,夫婦が婚姻中に協力して取得した財産を,離婚する際又は離婚後に分けることをいいます。
離婚後,財産分与について当事者間の話合いがまとまらない場合や話合いができない場合には,離婚の時から2年以内に家庭裁判所に調停又は審判の申立てをして,財産分与を求めることができます。調停手続を利用する場合には,財産分与請求調停事件として申立てをします(離婚前の場合は,夫婦関係調整調停(離婚)の中で財産分与について話合いをすることができます。)。
調停手続では,夫婦が協力して得た財産がどれくらいあるのか,財産の取得や維持に対する夫婦双方の貢献の度合いはどれくらいかなど一切の事情について,当事者双方から事情を聴いたり,必要に応じて資料等を提出してもらうなどして事情をよく把握して,解決案を提示したり,解決のために必要な助言をし,合意を目指し話合いが進められます。
なお,話合いがまとまらず調停が不成立になった場合には自動的に審判手続が開始され,裁判官が,必要な審理を行った上,一切の事情を考慮して,審判をすることになります。

年金分割の割合を定める審判又は調停

離婚時年金分割制度における年金の按(あん)分割合(分割割合)について,当事者間の話合いがまとまらない場合や話合いができない場合には,家庭裁判所に対して按(あん)分割合を定める審判又は調停の申立てをすることができます。ただし,離婚した日の翌日から起算して2年を経過した場合には,この申立てをすることはできません。
なお,離婚調停の申立てに伴って年金分割の割合について話し合いたい場合には,夫婦関係調整調停(離婚)の手続を利用してください。
審判の申立てがあると,裁判官が書面照会等により相手方の意見も聴いた上,按(あん)分割合を決定する審判を行います。
調停の申立てがあると,当事者双方を呼び出して調停期日が開かれます。調停期日では,調停委員会が按(あん)分割合について話し合うための手続を進めます。

慰謝料請求調停

慰謝料は,相手方の不法行為によって被った精神的苦痛を慰謝するための損害賠償であり,相手方の行為によって離婚せざるを得なくなったような場合などに請求することができます。
離婚後に,慰謝料について当事者間の話合いがまとまらない場合や話合いができない場合には,家庭裁判所の調停手続を利用することができます(離婚前の場合は,夫婦関係調整調停(離婚)の中で慰謝料について話合いをすることができます。)。
調停手続では,当事者双方から,離婚に至った経緯や離婚の原因がどこにあったかなどの事情を聴いたり,必要に応じて資料等を提出してもらうなどして事情をよく把握して,解決案を提示したり,解決のために必要な助言をする形で話合いが進められます。

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