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銀座通り法律事務所
 特集 ― 相続・遺言1「遺言書作成のお勧め。特に子のない夫婦。」

【子どもがいる夫婦の相続関係】

1.子どもが2人いるときの夫死亡時の夫の財産の法定相続分は次のとおりです。
子供がいる夫婦の相続関係1
 妻が先に死亡したときも同じです。
 妻の法定相続分は常に2分の1で、子どもの人数が増えても減っても変わりがありません。
 子どもは全員で2分の1です。
 この場合は自分の子どもとの関係ですから、遺言書を作成しなくともトラブルはないかもしれません。

2.子どもが先妻との子どもの場合も法定相続分は同じです。 
子供がいる夫婦の相続関係2
 この時は、先妻の子どもと争いになることがありますので予め遺言書を作成してもらうことを考えてよいかもしれません。たとえば住居だけはもらえるように作成してもらうとか・・・。

【遺留分減殺請求(いりゅうぶんげんさいせいきゅう)のこと】

(1)夫が財産を第三者の女性(愛人)に全部遺贈する(死亡の時に贈与する)という内容の遺言を残していたとするとどうでしょうか。その場合でも妻や子は法定相続分の2分の1までは取り戻すことができます。2分の1のことを遺留分と言い、遺言のことを知って1年以内に届くように内容証明郵便で遺留分減殺請求を行うと取り戻すことができます。知って1年がたつと時効で請求できなくなります。

(2)遺留分減殺請求は第三者に遺贈する場合だけでなく、特定の相続人に相続させたため、ご自分の取り分が法定相続分の2分の1未満となるときは2分の1まで取り戻すため請求できます。

(3)ご自分に不利な遺言書が見つかったときは、弁護士などの専門家にご相談することをお勧めします。

【子どものいない夫婦の相続関係】

3.夫に子どもはいるけれど先妻の子
子供がいる夫婦の相続関係3
この時は、先妻の子との係争が 2 の時以上に予想されます。

4.夫にも妻にも子どもがいない。夫に兄妹がいる。
子供がいる夫婦の相続関係4
 このケースのご相談を受けることが最近は非常に多くなりました。
 子どものいないご夫婦は意外と多いのです。夫婦が力をあわせて購入した自宅(土地、建物)があるとします。これが夫名義であったとしても日本人の多くは、それは当然残った配偶者(この場合は妻)のものと思っています。ところが法律はそんなに配偶者を保護していません。妻がもらえるのは夫の財産の4分の3だけで、4分の1は夫の兄妹の側の権利です。夫の親が生存しているときは妻が3分の2で親が3分の1です。「そんな非情な!」と思っても法律がそのように決めているのですから仕方がありません。最近このようなご相談が増えています。このような場合、銀座通り法律事務所ではご本人(妻)と一緒に兄妹の方々にお願いをして最終的には了解していただいていますが、頭を下げお願いしなければなりません。その場合でも多少のお礼と費用がかかります。遺言書さえあれば頭を下げる必要もなく、費用もかかりません。

【ご自分が亡くなったあとの妻のことを心配するなら必ず遺言書を作ってあげて下さい】

遺言書の作成は、公証役場に行かなくとも自筆でもかまいません。

①自筆で遺言書と書いて本文も全文自筆で書き、②書いた日付、③名前、④押印(認印でもかまいません)がそろっていれば十分です。たて書きでも横がきでもかまいません。

 一番簡単な遺言書は次のとおりです。
子供がいる夫婦の相続関係5
(1)封筒に入れる、入れないは自由です。封筒に入れるときも、封をしてもしなくてもかまいません。
(2)ボールペンで書いてもかいまいませんが、鉛筆のような消せるものは避けて下さい。
(3)書きまちがった時は全文あらためて書きなおして下さい。訂正文のやり方もありますが、面倒な決まりがありますので、書きなおした方が無難です。
(4)この遺言書を妻に預けておけば、妻がこの遺言書を夫が亡くなったとき家庭裁判所に持っていき、遺言書検認の申立をすれば遺言書は有効に使えます。土地、建物の相続登記もできます。
(5)遺言書を作成するにあたっては弁護士等専門家の相談を受けることをお勧めします。弁護士等からは長年の経験からご本人では気づかないアドバイスを得られることがあります。
(6)折角遺言書を作るのですから、遺言書が争いや恨みの種にならないよう工夫した方が賢明です。
(7)銀座通り法律事務所では、子のないごには夫にも妻にも遺言書の作成をお勧めしています。

【公正証書遺言】

以上は自筆証書遺言ですが、公正証書遺言については 「病室での緊急な遺言書作成と弁護士の役割」 でご説明しました。

【遺言書作成費用】

 弁護士の相談料は30分あたり5,000円(税別)です。公正証書遺言作成の弁護士費用は通例30万~50万円(消費税別)です。公証人手数料は遺産の多さによりますが通例8~15万円程度です。これについては、相続・遺言3をご覧下さい。

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